カワウ対策の釣り糸に翼が引っ掛かり、川の中の石の上でじっとしているカルガモ
動けないカルガモ発見
5月4日午前、まほろばの道入り口の橋(瓦谷下の橋)下流の田川で、岸から3メートルほどの石の上に右の翼を上に伸ばした状態で身動きしないカルガモを見つけました。発見当初は、翼を風に当てて乾かしているかのように見えたので、両方の翼を広げれば面白い写真になると思い、カメラのファインダーを覗きズームで拡大したところ、肉眼では見えにくかった細い糸が、右の翼に絡んでいることが分かりました。
上空にはトンビが旋回
周囲を見ると、川の両岸から釣り糸(テグス)を張って渡し、光るテープを下げた仕掛けが多数確認できました。川の魚を食べるカワウ対策の釣り糸であると判断し、漁協か警察に連絡してカルガモの救出をお願いしようと思いました。しかし、上空にトンビがゆっくりと旋回しているのが見えたため、早く救出しないと、動けないカルガモが襲われる危険性が高まっていくと考え、自ら救出することにしました。
いざ救出へ
幸いカルガモが乗っている石までの水深は、膝下ぐらいだったため、土手の上のサイクリングロードをウォーキング中だった人に鋏の調達をお願いして川に入り、ゆっくりとカルガモに近づき、取り押さえました。
救出成功 無事飛び立つ
抱き上げたカルガモの翼を見ると、右の風切羽3枚に釣り糸が絡んで、締め付けられているようでした。釣り糸を緩めながら外そうとしましたが、釣り糸は両岸からピンと張られている状態で、無理に外そうとすれば羽を折ってしまう恐れがあったため、協力してくださった方に鋏で釣り糸を切っていただき、ようやく釣り糸を羽から外し、カルガモを傷つけることなく無事に救出することができました。岸に戻り、そっと放すと、カルガモは元気に飛び立って行きました。
カワウ対策に川をまたいでに張られている釣り糸の仕掛け(左)。右は絡んだ部分の拡大
豊郷地区ホームページ委員 堅田